9月上旬、山脇学園を訪問しました。イングリッシュアイランド、サイエンスアイランドなどの取り組みや、国・算1科や探究サイエンスで受けられる午後入試など、特色ある入試を打ち出している伝統女子校です。入試広報室統括の西川先生にお話を伺い、後から合流して頂いた鎗田先生には校内も案内して頂きました。

一学年280名の大規模校だから出来るダイナミックな動き

山脇の強みは、6年で約1,600人の生徒がいる大規模校であること。少人数のメリットを推す学校もあるけど、この規模によってダイナミックな変化を起こしやすいそうです。確かに、一定の資金とスケールに柔軟な思考が加われば、新たな取り組みに着手するまでのタイムラグは相当圧縮されますね。

もうひとつのメリットが、生徒の多様性とそれを認める雰囲気。いろいろな生徒がいる方が良い、という想いから、国・算一教科入試や英語選択入試を実施したり、入学後の探求活動などでも「強みを伸ばすこと」を主目的にしているそうです。

進路選択も志を育てることに重心を置き、大学進学も選択肢の一つというスタンス。色々な「やりたい!」をばら撒き、自分の道を選ぶサポートを6年かけてやっていくそうです。

選択肢がたくさんある学校生活

カフェテリアでは、中学生は毎週学年ランチがあり、メインを3種類から選び、更に当日にはサイドメニューとデザートも選べるという楽しさ。月に一度のビュフェスタイルのランチや、放課後メニューやスイーツコーナーもあり、放課後はこちらを利用してからSSIで勉強という生徒さんも多いとか。

ガラスルーフのあるカフェテリア

ガラスルーフのあるカフェテリア

学年ランチ以外の日はお弁当ですが、予約制のお弁当では250円のおにぎりタイプのほか、380円でカラのお弁当箱を預けると中身を詰めてくれるサービスも。それぞれのお弁当箱に合わせて綺麗に詰めてくれるそうで、先生方にもファンが。

いじめなどのトラブルへの取り組み

いじめの根本には、自分と異なる他者への攻撃、マウンティングがありますね。小さく固まるほど壁が出来て、内外での軋轢が生まれる。特に中学生の時期に小さなグループで固まることで、他人を排除したり、その仲間内での極端なイジリがいじめに発展したり、というのが本当にありがち。

こういう、起こりがちな状況自体を減らす取り組みとして、中1では毎週席替えをしたり、春の校外学習のシアターゲームでは違うクラスの生徒とペアを組ませたり。仲間内で固まらずにバラけ、交流が起きるような仕掛けをしているそうです。

帰国生の積極的な受け入れや、EIでのネイティブ講師や留学生との交流も含め、多様な価値観を受け入れる素地を作っていく姿勢が随所に出ていると感じます。また、カウンセラー室にはカウンセラーが常駐し、メインの動線からは外れた位置に設けることで周囲を気にせず相談に訪れやすいようにしているそうです。

校則の遵守については「言い続ける」。特に厳しい罰則などはないが、ずっと声をかけ続けることで、自覚を待つように仕向けていくそうです。スマホは申請制で、登校後は電源を切ってロッカーに入れておけばOK。

最初にも触れましたが、山脇学園が大事にしていることのひとつが多様性で、様々な取り組みは器を選べる選択肢を増やすため。EIでもSIでも、やってみたい!って目が輝く子が来てくれると良い、とおっしゃっていました。

今回はあまり触れなかったリベラルアーツアイランドでは模擬裁判や模擬国連。更には女子校らしい琴や礼法、華道の授業もあり、クラブは掛け持ち可能。本当になんでも「やってみる」ことが出来る環境が揃っている学校ですね。

【1】選択肢が豊富な学校生活
【2】英語学習の拠点 English Island
【3】超高校級の施設 Science Island
【4】自習と質問 Self Study Island

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