今回紹介するのは、自修館中等教育学校。今年の卒業生100名からは、東大をはじめ国公立に7名、早慶上理ICUに14名、GMARCHに24名という実績。この卒業生の入学年度、2013年の四谷大塚結果80偏差値は43・40・40、女子44・41・41でした。

中学受験がゴールではない、入ってからが大事と伝えてきましたが、偏差値40と言えば四谷大塚の中でもAクラスの中ほど。このレベルから塾へ通わずに上記の進学実績に結びつける教育と、4学期制などの特色あるカリキュラムに興味をもち、取材を申し込みました。対応して頂いたのは入試広報室長の佐藤先生です。

手厚いサポートと4学期制

今年の東大合格者は、特待制度を導入した年の最初の卒業生。リアル版ドラゴン桜のように結果を出したわけですね。それを可能にした学校のサポート体制は手厚いもので、上位を目指してしっかり勉強していけば、十分に国公立早慶を狙える環境です。

どこに行こうが進学や進路は自分の努力次第ですが、学校によってサポートには差があります。ここに通えば学力が伸びる!なんて都合の良い学校は無いでしょうが、努力する意思のある生徒を伸ばすための受け皿はかなり豊富な印象を受けました。職員室には文字通り壁がなく、生徒が質問などに立ち寄りやすい環境になっています。

壁のない職員室

壁のない職員室

早朝や放課後の講座は、前期は英数、学年が上がると全教科で実施。選択で個別にも指導するそうです。学力上位の子が受ける発展講座の他に、成績不振者の指名補習もあり、抜け落ちを防いで基礎学力を積み上げていく方針。宿題の量もそれなりにあるので、しっかり家庭学習する必要があり、小テストも頻繁に実施して、結果が振るわないものは合格するまで繰り返し、身につくまでやるそうです。

4学期制で、一番長い休みは夏の20日間。学校から離れる期間が一般に比べ短いことで、学習の継続性を保ちやすいメリットがあるそうです。年の1割を丸々勉強しない期間にしてしまうと損なのは確かですね。

2018年新設の図書館

2018年新設の図書館

2018年10月には、20周年記念事業として新図書室がオープン。B棟の4階が全て図書室で、8教室分くらいの広々とした空間です。1.5教室分の自習室のほか、コミュニケーションを取りながら探究などに取り組めるラーニング・コモンズも1教室分のスペースを確保し、学びの核として運用されていきます。

駅から徒歩だとそれなりに歩きますが、スクールバスがあるので登下校時のトラブルの心配はほとんどありません。スマホは許可制でロッカーに入れるなど、校則面は普通の指導の範囲です。