8月の末に東洋英和女学院を訪問し、入試広報主任の中村先生にお話を伺い、135年の伝統ある女子校の暖かさと取り組みに触れてくることが出来ました。

校内では、多くの生徒さんが10月の楓祭(文化祭)に向けて準備中。廊下やエレベーターを傷つけないように養生されていたりする中、色々なところを案内して頂きました。

クラブ活動には全校生が所属していて、学校生活の根幹となっています。長い期間を共に過ごす一貫校で、下級生は上級生を立て、上級生は下級生を守るという繋がりも育まれるのでしょう。どの部でも、顧問の先生が指示監督する感じではなく、上級生がリードして全員で取り組む雰囲気を感じます。

心洗われるハンドベルの音色

心洗われるハンドベルの音色

最初に拝見したのは、ハンドベル部の演奏練習。澄んだ音色に癒されます。壁には“隣人を自分のように愛しなさい”、“心を尽くし 精神を尽くし 思いを尽くし 力を尽くして あなたの神である主を愛しなさい”の額装が。普段から触れていると、心の中に残りますね。

細かいことですが、夏服はセーラー型でも、内側にベストタイプの吊りが付いていて、お腹が見える心配がありません。親目線だと、こういうところにも品の良さと安心感があります。

制作中の美しいドレス

制作中の美しいドレス

手芸部では、楓祭に出すドレスと、今年から販売する小物の制作中でした。制作途中で初めてトルソーに着せて見せて頂き、「綺麗〜」って声も漏れていたドレス。

個人的には妻が洋裁、母も和裁洋裁を嗜んでいるので、制作作業に親近感もあり、完成に向けて出来上がっていく経過を見せて頂けたのは素敵な体験でした。楓祭では是非、完成した姿を見に足を運んでください。

印象的だったのは、部長さんがしっかり対応してくれるだけでなく、他の生徒さんも見やすいようにサッと動いてくれたこと。能動的に考え、動く習慣が身についている様子が感じられました。

生徒達が作り上げた新しいジャージ

生徒達が作り上げた新しいジャージ

校内には、生徒会主導で作られた新しいジャージも展示されていました。最初にスクールカラーのガーネットと左胸の金刺繍が目に飛び込んできます。裾近くのロゴと襟元の校名も同色。ファスナーを閉めるとTOYO EIWA の文字がガーネットであしらわれていて、引きで見るとラインのように。擦れやすい部分は丈夫な生地にするなど、細部までこだわって作られています。

提案して進めた代は、自分たちは着用できないのに製造メーカーとの交渉などにも取り組み、完成に漕ぎ着けたそうです。伝統を大事にしながら現代にアップデートしていく姿勢を感じる、素敵な仕上がりですね。

細部まで作り込んでいく大道具

細部まで作り込んでいく大道具

ステージ系は稽古だけでなく、舞台装置の大道具も制作中でした。ブルーシートを広げ、大工仕事の現場という雰囲気の中で、かなり細部まで作り込んだ大道具の制作に取り組んでいます。

ステージ系の花形、音楽部の稽古は、上級生の指導に対して下級生の元気な返事、上下関係がきっちりした体育会に近い印象です。ダンス部やバスケットボール部の練習も拝見しましたが、ダルさがなく集中して取り組む雰囲気。

ダンス部では、10月の楓祭に向けて春にオーディションが行われ、衣装・装置・照明などのスタッフと踊り手に分かれます。全員が本番のステージには立てません。しかし、12月には部員全員がステージに立つ発表会が保護者を招待して開催されます。これは生徒たちの発案で始まったそうです。色々な立場を思いやる想像力と、実際に行動に移して実現していく能動性が育まれていることを感じるエピソードですね。

全体の印象としては、やはり運動部とステージ系はピリッと、文化系は穏やかな雰囲気で、快活な子も大人しい子も、色々なタイプの子に居場所があるように感じます。今やっていることの説明なども、壁を立てずにスッとお話することが出来る生徒さんが多かったのが印象的でした。

【1】楓祭に向けた生徒主導の学校生活
【2】敬神奉仕の精神と伝統を感じる校内
【3】特色ある英語教育とICT教育の導入
【4】生徒を守り育む英和ファミリー

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